「じゃあ風呂入って日誌つけて点呼終わったら来るからな。くれぐれも周りに迷惑かけるなよ?」


『うん!ばいばい。』


空たちを部屋に送り、俺たちも自分の部屋に戻った。すると雪田が俺を待っていた。


「海!折り入って頼みがある!」


そんなかしこまれても…。


「なに?いきなり…とりあえず風呂に行きながらでいい?もう俺たちの時間だし。」


「あ、あぁ。」


タオルと石鹸を持って風呂に行く。ここの風呂は広いことで有名だ。ジャージを脱ぎながら雪田の話を聞く。


「海ってさ、森さんと仲良いよな?」


木乃香?話したことはあるがそこまでいう仲ではないぞ。てかもうこいつが木乃香のこと好きなのは知ってるんだけどな。


「俺に森さんとお前の仲介者をしてほしいと?」


核心を突いた方が早い。グダグダするのは嫌いだからな。


「あぁ……」


「別に大いに構わないんだが、そこまでいうほど仲良くないし、具体的にはどうすりゃいいんだ?」


風呂場に入って体を洗う。最近肉ついたかな?控えよう。


「具体的にって…、俺に興味を持つように会話を進めるとか、メアド教えるとか……」


「それなら行動班で一緒の雪田の方ができるだろ?どうして俺に頼む?この合宿で森さんと話す機会が多いのはお前だろ?」


「すまん海。俺らの説明不足だ、森はお前が好きみたいなんだ。だから悪いとは思うが、お前には悪役をしてほしいんだ…。森に気が無いって意志をはっきり森に見せてほしいんだ。」


榊が代弁した。つまり俺は木乃香を嫌いになって雪田を頼るようにしなきゃならんってことか…


「生駒にも協力してもらってるんだが、どうも上手くいかなくてな。覚えてるか?冬真のとなりに森を行かせたこと。」


あぁ、あの時から始まってたのか。