実は、今日は雑誌の撮影が家であったのだ

それも家族そろってのもので、ケーゴにとってそれは親の仕事の延長にあるもので、自分の仕事ではないという認識だったのだ

「つーか・・ お前他人の女房のこと呼び捨てにするなんざぁいい度胸だなぁ・・」

ガクはさっきとは違う笑顔をケーゴに向ける

「よく知らねぇけど、大吾んとこの家族の特集企画したのがりんと姫花なんだろ?あの二人は咲ちゃんと一緒に仕事がしたくて押し通した企画みたいだし、あいつら敵にまわすと、必然的に潤也や廉も怒らせることになるぞ?」

ガクはケーゴを脅す

「ハハッ・・」

空笑いのケーゴ

「でも、俺も鬼じゃあねぇし、久しぶりにかわいい姪っ子の笑顔を引きだしたケーゴに免じて、今すぐ帰ればフォローしてやるぞ?」

ケーゴはガクのその言葉を聞くやいなや

「がっくん! ご馳走様!! じゃ!!」

と風のように去っていったのだった

ガクはそんなケーゴを笑顔を見送り、愛妻に連絡をいれ、さっきまでココとケーゴが座っていた辺りに目が行く

ココと頻繁に会うわけでもないガクでさえ、最近のココの様子には気がついていたのだ

だから、家族はかなり心配していたし、廉からもそんな話を聞いていたので、ケーゴと話すココを見てちょっと安心したのだった