「そういえばさ、渡した?」


「ううん。まだ渡してないの。」



渡した?…渡してない?



…何を?



雫君と花音ちゃんの話しについていけないあたし達。



「じゃあ今渡せば?」


「うん!そうする!」


『誰に…何を、渡すの?』



てか、2人が一緒にいた意味が分かんないんだけど…。



あたしの表情で分かったのか、花音ちゃんが説明してくれた。



「お兄ちゃんの誕生日プレゼントを、お兄ちゃんの友達の雫君と選びに行ったんです。」



男の子って何が欲しいのか分からなくて…。と、頬を赤らめて話す花音ちゃん。