何故か雫君がいつもあたしの前に現れる…。



そして今は、嬉しそうに目をキラキラさせて走ってくる。



「千夏先輩っ♪」


『…何?雫君。』



今、雫君に耳と尻尾を付けたら完璧に犬に見えると思う。



「千夏先輩、男子バスケのマネージャーなんですか!?」



うん…。と言うと、やったぁ!と女の子のような笑顔で喜ぶ。



可愛い…。



雫君の笑顔は母性本能をくすぐられる。



「南君も入部するの?」



1人、雫君の後にゆっくり体育館に入って来た南君に梨沙が聞く。



「はい。」



へぇ~、南君ってバスケ出来るんだ~…見てみたい…。



「俺、マネージャーするんで。」



と、笑顔全開で言われた。



『「は!?」』