くるっと後ろを向き、歩き出すと女子の話し声が聞こえた。



「ねぇ!あれって雫君じゃない!?」


「本当だ~!笑った顔チョー可愛い~!」



あたしの耳が「可愛い」と言う言葉に反応した。



気になったあたしは、その男子を探した。



どこだ…?



笑ってる男子…笑ってる男子…。



『あ。』



ついつい声に出してしまった。



でも、その男子らしき人を見つけた。



『今日の朝ぶっかった男子…。』



朝は、笑ってなかったから気づかなかったけど…やっぱり可愛い顔してる…。



もっと可愛かったら良かったのに…と思いながらも歩き出した。