いつの間にか山口先輩の真後ろまで来ていた大輝先輩。

「そこ、邪魔。」

そう言われて思わず、素直に退いた私と山口先輩。

スタスタ歩いていく先輩に慌てて付いていった。

「待って下さいよ~。」

先輩に追い付いて、
ブレザーの裾を摘まみながら歩く。

「裾。」

「えっ!?」

「しわになる。」

「あっ。ごめんなさい!」

私は急いで手をパッとはなして再び歩き出した。






「ったく、
素直じゃねーなぁ。大輝は。」

そんな事を山口先輩が言っていたなんて知るよしも無く…