そう言いながら、
「ん。」と手を出す大輝先輩。

何だか腑におちないけど、
私は、鞄からラッピングされたチョコを取り出した。

「どうぞ!」

「今食っていい?」

「えっ!?今ですか?」

「何、駄目なの?」

「あっ、いえ!」

私の返事を聞くと、
早速ラッピングされた袋を開け、生チョコを口に放り込んだ。

私はドキドキしながら先輩を見る。

甘さ大丈夫かな?

「先輩?あのー。」

「何。お前も食う?」

「いや!
私は昨日余ったの食べたんで。」

「あっそう。
じゃあ、あげない。」

えっ。
そう言われると欲しくなるじゃない。


先輩は私の事も気にせず、
パクパクと食べて行く。