―Side 奈々―
「美優さん」
優作さんと代わり、私は美優さんのベットの横にあるイスに座った。
「あなたが…奈々さん、ね?」
「え…??」
突然の言葉に驚きを隠せない私。
どうして?
なんで私の名前…知ってるの?
「涼に聞いたの。
優作に新しい彼女ができた、って。」
美優さんはそう言ってふっと微笑んだ。
ってかなんか…さっきと雰囲気が違う。
喋り方も、表情も違う。
ある予感が頭をかすめる。
でも、そんなワケないと頭を振った。
「優作、いいヤツでしょ?」
「はい。すごく優しくて。感謝してます」
そっか、そっか。と、呟く美優さん。
なんだろ。
この不思議な予感。
もしかしたら…
もしかしたら、美優さん…記憶、戻ってる…??