「瑠華~。遅いよ、も~ぅ。」
「マジだよ!瑠華のせいでまた遅刻...。」
あせり始めた梓と海斗。
「また、4人そろって居残りだね。」
落ち着いた表情で笑いながらいう智亜樹。
これはいつもと一緒の光景。
「ごめん、ごめん。寝坊したっ!」
「いつも寝坊、寝坊って!まったく仕方のねぇヤツ。」
それでも仲良く登下校している私達。
私以外の3人は幼なじみ。
私は1年前の高1の時に3人に出会った。
友達がいなかった私に声をかけてくれた人。
それが海斗だった。海斗のおかげでこうやって友達ができた。
君は私にあたたかい居場所をつくってくれた。
それが3人との出会いと...私の初恋。




ガラガラッ!
「遅れましたっ!!」
海斗と私と梓が口をそろえていう。
智亜樹は無言。
「またお前達か!今日は図書室の本棚整理だ!」
「おい!お前のせいだぞ!!」
「だって、目覚ましがならないんだもん...。」
「うるさい!口げんかは後にして早く席につけ!!」
教室中に笑いが響き渡る。





ドサドサッ
「痛いよ~(泣)」
私の上に大量の本が落ちてきた。
「大丈夫か!?痛い?」
海斗がとんできてくれた。
「ううん。大丈夫だよ。」
「も~、心配かけんなよ~?」
いつも心配してくれる海斗。
そんな所が私は好きなんだ。
でもね...私は君の気持ちを知ってしまうんだ...。