ダンスパーティーの会場は






東京湾!!?!



目の前には豪華客船


乗船口にはレッドカーペット…



どんだけ
金持ちなんだよ…




圧巻で乗船をためらう私


「鈴様。
お手をどうぞ。」


犬居さんが差し出した右手…



心臓が破裂しそうなくらい早くなる


ライトアップされた客船をバックに微笑む彼を


私は直視できなかった


そして
差し出された手を無視して乗船してしまう


「鈴様?」



肩越しに聞こえた
犬居さんの寂しげな声



だって

だって

なんか恥ずかしくて
苦しくて


犬居さんの手なんか握れないよ