「待って!」


もう少しで駐車場というところで矢倉くんが私を引き留めた


一気に嫌悪感を露にする私をニコニコと覗き込む


「もしかして
あの時キスしたことで怒ってるの?」


悪びれた様子もない矢倉くんを私は睨み付けた


「あはっ!
可愛いね
平瀬さんって。」



そして
またケタケタ笑い出す



もう

付き合ってらんない



私は再び歩き始めた