今度は完全に呆れた顔して見てきやがる。
こいつマジむかつく。


『あのさぁ…なんでこんな格好でこんな所にいるかわかってる?あんたが呼び出したからでしょ?用があるなら早く済ませてもらえる?バカだからスカートが短くて寒いんですよね』


昇降口前と、たまたま家の真ん前にバス停がある自宅の間を、毎日学園バスで往復してる。
運転手抱えてるお嬢ばりの超VIP待遇。
おかげで、普段、寒風にされることなんて滅多にない。
ちなみに、あたしは冬になるとほとんど外出しない。
だから、あたしが今、こんな寒空の下、公園なんかにいる理由はひとつしかない。


『話ってなんなの?5秒以内に始めてくれる?』



こいつ、
葛城陽平が、あたしに話があるって呼び出してきたから。