『さぁぁああっびぃぃ!!!』





「…ぁあ?」



本当に、18年しか生きてないのか?って疑ってしまうような、
怪訝な響きの低い声。

『おま、おっさんか。つか睨んでんじゃねぇょ。寒いっつってんだょ!』

ゆっくり振り返り、眉根を寄せてあたしを見てくるその顔に言い放つ。
本当に、表情だけ比べたら自分の父親以上に年季を感じるんだけど…。


「てっめ…。少しは女らしくできねぇのか」



――――こいつ、今舌打ちしやがった。



『はぁぁ?ほっとけよ。おまえに言われたくねぇよ。10代の爽やかさがどこにもねぇんだよ!』

「爽やかってなんだ。そもそも寒いのはてめぇがそんな短ぇスカート履いてっからだろうが!」

『バカか!』

「…ぁ?」

『足がキレイだから見せてやってんだろうが。サービスだよ!感謝しろバカ!』

「…バカはてめぇだろ…」