「火災報知器は?」 「ビニル袋」 京平は職人のような人差し指を上に指す。 俺も追って上を見る。 火災報知器が煙を感知しないようビニル袋で覆ったようだった。 頭いいね お前。 「……」 「……」 次の2口を含んで大きく吐き出すと なんだか落ち着いた。 「別れたんだってー?」 あぁこれは ソレをゆっくりと聞き出すための罠か。 吸い終わるまで帰れないじゃないか。