聖剛は真面目な顔に戻った。


「瑠海、知ってるだろうけど俺と美愛は幼馴染みだ。瑠海よりずっと前から。俺は聖ちゃんって呼ばれてた。」

「今さらなに言ってんの?」

「美愛はもう知ってることなんだけど俺実は今・・・母方のお婆ちゃんのとこにいるんだ。小6のとき俺は親に捨てられたんだ・・・」

「聖剛・・・」


瑠海がすごく悲しそうな顔をして目には涙が溜まっていた。


「俺、卒業したら働くんだわ!職人になる。もう就職先も決った。」

「馬鹿聖剛!なんでもっと早く話してくれなかったの?」


とうとう瑠海の目から涙が溢れ出た。