「いたたたた・・・。春奈ちゃんと陽太、先に行ってていいよ。遅刻しちゃう。」



流血したひざを押さえながら二人に呼びかけた。



「でも・・・。」



「いいから!!転入生が遅刻しちゃダメじゃん。」



ひざがものすごく痛いけど、笑って言ってみせた。



「うん・・・。でもやっぱり、ほっとけな・・」




春奈ちゃんがここまで言った時、陽太が言葉を被せて言った。




「姉貴。こいつは俺が面倒見るから。行ってて。」




近づいてくる陽太。