「…姫、今日昼から誰かと会ってたよね」 本当のことを知るのが少し怖いと思うのか、自然と声が小さくなる。 「うん。スゥちゃんとはランチの後で別れたからね。知ってたの?」 「…見たんだ」 「そうなんだ?声掛けてくれれば良かったのに!」 いや、掛けられるわけないし… だってさ? 他の男といる時にー… 「お兄ちゃんも気にしてたよ。奏斗のこと『仕事はどうだ?』って」