「そっかぁ…」




杏里に全部話した。




「杏里はどう思う?」


「あたしは別にバイトしてもいいと思うけどな。同じ立場だったら、肩身の狭い思いすると思うから」


「でしょ?」




やっぱり誰でもそう思うよね。




「…だけどさ、」




杏里の横に座っていた琉也君が話し出した。




「俺だったら、一緒に住んでるのに悪いなんて思って欲しくないかな」


「でも、思っちゃうんだよ…」


「姫乃ちゃんがバイトしたいって言うのは、別に理由があるんじゃない?」




う…

琉也君…鋭い。




「言えば、許してくれるよ。奏斗も、ダメって言う理由は他にもあるだろうし」


「…そうなの?」


「…さぁね」




琉也君は笑ってた。