「姫はゆっくり休んでて。今はもうひとりの身体じゃないから」




奏斗が、あたしの手を強く握った。




「奏斗もだよ…」


「俺は大丈夫」


「大丈夫じゃない!あたし…凄く心配で…倒れたりしたら嫌だよ…」




お願いだから無理はしないで…


辛そうなキミを見たくないの。

また、涙が出てくる。



すると、奏斗はにっこり微笑んであたしを見た。