────…… 目を覚ましたのは、病院のベッドの上だった。 「…姫!」 奏斗がすぐそばにいて、手を握ってくれていた。 「…ごめんね」 最初に出た言葉。 奏斗は仕事…あるのに。 どこまで迷惑かけちゃってるんだろう… 「何言ってんだよ。姫のが大事だから。最近寝不足だったの、俺のせいだもんな」 そう言った奏斗は、さっきと違う、優しい顔をしてた。 優しい声にも安心する。