「その子、私達のキューピットだったんだよねー留太」


(キューピット・・・)




まさか・・・・!?




「あの、菜々さん・・・ちょっといいかな?」

「えっあのちょっとなんですー?」


留太は菜々の手をとるなり、廊下へ引っ張った。


「痛いです!!留太さん」

「・・・」

「留太さん?」

「お前・・・・」

「お前じゃないです!!77番です・・・・あ」

「やっぱり!!お前どこ行ってたんだよ!?」

「何故留太さんはわたしのことを覚えてるですか?たしかあのときわたしと関わった人間の記憶は消したのに・・・」

「お前、あのときはまだ一人前じゃなかったろ・・・」

ギクッ

「ギクって聞こえたぞーギクって!!まだ見習いのお前があのとき確実に全員の記憶を消すことはできなかったんだよ。だから俺がお前のこと覚えてるってわけだ。・・・まぁ、さっきとっさに思い出したんだけどな」