またまた一時間近く
電車をやり過ごす俺

待ってましたとばかりじゃ
格好悪いと思い

見えない所で彼女の電車を
待つ

電車がホームに止まるか
止まらないかの所で

ホームに出る俺

つうか
もしこの電車に乗ってなかったら
どうすんだよ?
とか考えながら

『いた!彼女がいた!』

やっぱり今俺は軸だな!

彼女に気づかないふりして
電車に乗る

「せ~んぱい!
 今日はこの電車?」

そう言って彼女が
声をかけてきた!

「おお! びっくりした~。」

・・・白々しい・・・

「うん。今日はちょっとね。
 友達と話してたんだ。」

「そうそう、先輩。
 朝の約束ね?
 今度の日曜は?
 ダメ?」

!!!!!

彼女からキタ~~~~~!!!

「日曜?」

またまた白々しく俺・・・

「うん!
 早く乗りたいな~って。
 ダメ?
 バイトとかある?」

「いいや。鉄工所だから
 普通に日曜は休みだよ。」

「そっか!
 じゃあOK?」

「うんOK!」

「やった~!」

「どっか行きたいとこある?」

「う~~ん。
 別にない!
 おとうさんと行く時も
 いっつも決めずに
 行ってたから!
 どこでもいい!
 とにかく走ろう!!」

そう言って
小さく右手を挙げる彼女

・・・どうするよ?
・・・かわい過ぎだよ!!