「え???
 
 中学の時から
 そう呼んでくれてませんでした?

 って言うか、それで
 ごめんってだったんですか?」

「うん・・・。

 なれなれしかったかな~って。」

「な~んだ!
 そんなの全然構わないですよ?
 だって有香だし。
 
 な~んだ。
 昨日、悩んだんですよ?!

 何か私、謝れるような事
 されたかな~って! フフ。
 もう!」

「じゃあ、これからも
 その~・・・
 有香ちゃんって呼んでいい?」

「はい! もちろん!

 って言うか、呼んでくれてません
 でしたっけ??」

「・・・はい。」

そういや~
タラコも有香ちゃんって
呼んでたし
みんなもそう呼んでた

そらそうか?!

なんだ・・・
心配して損した・・・

つうか

彼女も
昨日悩んでくれたんだ!

悩んでくれた喜びと
特別じゃないのに
特別に許しを得たみたいな
気になって
寝不足なんて吹っ飛んで
しまう

「それはそうと。
 
 今日天気予報見てきました?

 私見てくるの忘れちゃって。」

「え? ああ。

 昼から雨って・・・あ!!
 
 傘忘れた・・・。」

「やっぱり?

 なんか雲行き怪しいな~って。

 私も傘持ってこなかった・・・。

 そういえばみんな持ってますね。」

周りを見渡して彼女が言う