結局眠れないまま
朝になり

余計な事を言ってしまった
後悔と

絶対に話かけてくると言う
友達の言葉を胸に

いつもの駅へと向かう


いつもより早く
家を出たせいで
ホームには彼女の姿がない

ホッとするやら
ガッカリするやら

いつもの車両にいないのも
おかしいと思い

渋々いつもの場所で
彼女と電車を待つ俺

電車がホームに入ってくるのと
同時くらいに
後ろから声がした

「おはようございます。」

彼女だった!

なんとなく目を合わしづらく
下向き加減で

「あ。おはよう。」

と俺

そのまま電車に乗り込み
俺の隣に立つ彼女

10秒程沈黙があり
彼女が口を開く

「・・・あの~。

 昨日のごめんって
 なんですか?」

!!!!!
ほんとに聞いてきた!!

怒ってるとかじゃなく
不思議そうな口調で
尋ねてきた

「え? いや~」

昨夜寝ずにいろいろ考えた
答えの中から
これだろうと思うやつを
素直に言ってみた

「なんかさ・・・。

 ほら?あのね?

 その~

 有香ちゃんって言って
 しまって・・・。

 なれなれしかったかな~って。」