いつもの朝

いつもの駅

そして
変わらずかわいい
彼女

ドキドキしながら
近づいていくと
彼女の方から

「おはようございます!」

「あ、おはよう!」


『おはようございます』

これが現実・・・

はぁ・・・

昨夜は

おはよう!

って言ってくれたのに
(妄想じゃねえか!)

彼女と並んで
電車に乗る

駅に着くまでの
小さな小さな
短い短い
至福の時間

すると
彼女の方から
話しかけてくれた

「もうすぐ梅雨ですね。
 雨、好きですか?」

「雨?」

どっちだ?
好きって言えばいいのか?
嫌いって言えばいいのか?

瞬間考えたけど
自分の本当の気持ちを
言おうと決めた

「雨は嫌い。
 クセッ毛なんだ。

 湿気が多くなると
 もうクルックルだよ?!

 それでおかんと並んだら
 ああ、間違いなく親子って
 ばればれだよ。」

「あははは。そうなんですか?
 おかあさんと?
 そっくりなんですか?」

笑ってくれた彼女を見て
ついついテンションがあがり
まくし立てて話す俺