手に持った煙草が

フィルターだけになる頃

俺は落ち着きを取り戻した

人間、泣くのが一番の
ストレス解消法だと
何かで聞いたのは
本当みたいだ・・・

持ってたフィルターを捨て
伝教師に礼を言う

「・・・ありがとうな。

 わざわざ・・・。」

「ん? ああ。」

「なんか、カッコ悪いな・・・。」

「んん?そうか?
 そうでもないさ・・・。」

「・・・そうかな?」

「そうさ。」

「・・・あれって・・・。
 確実に付き合ってるよな?(笑)」

「ははは。だろうな?!」

「だって、チュウしそうな
 勢いだったもんな?・・・。」

「ああ。」

「ははは・・・。


 バカだな俺・・・。


 彼女の隣にいるのが
 俺だったらよかったのに・・・。」

「・・・。そう思うわな。」

「あいつら見てみろよ。
 バカップルだぜって・・・。
 言われたかったな・・・。」

「・・・だろうな。」

「周りの目なんて気にせず
 俺だったら抱きしめてあげたのにな。」

「ははは。」

「ほんとに彼女が俺の彼女だったら
 どこでも構わずチュウしてやったのにな。」

「どこでもかよ。(笑)」

「ああ、どこででもだよ。
 どこででも、いつでも
 ギュウってして離さないのにな。
 
 誰が見てようと、どんな満員電車
 だろうと、お構いなくギュウって
 して離さないのにな。」

「ははは。」

落ち着いたつもりが
話てるうちに
またどんどんどんどん
悲しさがこみ上げてきた