まったく元気が出ない

伝教師も呆れて何も言ってくれない

そんな日々を送っていたら
すっかり秋になり
日が暮れるのが早い季節に
なっていた・・・



そんなある日

伝教師が俺の所に寄ってきて
こう言った

「・・・・・。
 ほんとにそれでいいの?」

「・・・よくはないけど・・・。
 仕方ないよ・・・。」

「はぁ~。
 なんで彼女がそうなったか
 分かった?」

「・・・いいや。
 分からないけど・・・
 たぶん・・・彼氏とか
 出来たんじゃない?・・・」

「そんないきなり出来るかよ?!
 出来たとしても昨日の今日で
 そんなすぐ態度が変わるかよ!」

「・・・ほら、あれじゃない?
 彼氏に悪いからとか・・・。

 俺だって自分の彼女が他の男と
 いるのん、見るのいやだもん・・・。」

「そうだよな?!
 だから、そういう事なんだよ!」

「?????」

「やっぱり彼女はお前と
 同級生の女の話、
 聞いてたんだよ!

 自分の好きな奴が、
 自分の事好きなんだろうなって奴が
 他の女の事かわいいとか言ってんの
 聞いたらどうよ?

 そら怒るぜ? な?」

「・・・・・。」

「なんだそうか。
 この人は私だけじゃなく
 みんなにこう言うんだって
 思うだろ?」

「・・・うん。」

「じゃあ、もういいやってなって
 たぶんそんな態度になったんだよ。
 たぶんな?!俺も分かんないけどさ。」

「・・・。」

「だから早く告れって言ったんだよ!
 早ければ早いほど誤解が解けるのが
 早いんだからってさ!」