何日経っても
彼女の姿はホームにはなく

1本早いのは分かってたけど
それに乗る勇気もない・・・

切なくて
悲しくて
苦しくて
痛くって

どう表現したらいいか
わからない気持ちで
毎日を過ごしていた・・・


そんな日々を何週間か
送っていたある日・・・

帰りが遅れ
彼女の乗る電車の時間に
なってしまった

もしも彼女が乗っていたら
ダメだからと思い
車両をずらしてホームに立っていた

電車が入ってくる

ダメだとは思いながら
電車に目を向ける俺

するといつもは乗っていなかったはずの
先頭車両に彼女の姿が見えた

目が合った様な
合わなかった様な

でもその車両に行く勇気もなく

もし行ったとしても
無視なんかされたら
それこそ生きていけない

そう思い
先頭車両からはかなり後ろの
車両に乗り込んだ

駅に着き
ホームに出る

先の方に
彼女らしき姿が見えた

追いつくワケにもいかず
ゆっくりゆっくり歩いていると

気のせいか
彼女の歩くスピードも遅い

なぜだろうと思いながらも
彼女のスピードに合わし
彼女との距離を保ちながら
改札に向かった・・・

彼女の駐輪所は駅を出てすぐの所にある

俺の駐輪所はそのもう少し先

彼女が駐輪所に入って行くのを
確認し
俺はそこから自分の駐輪所まで
走って行った