ずっとずっと夢見てた
ずっとずっと妄想してた

こうして彼女とバイクで
出かける事を

妄想の中では
俺たちは恋人同士だけど

現実は違うけど

でも確かに今
彼女が俺の背中にいる!

間違いなく二人だけの
時間だ!!

潮の香りと排気音を
楽しみながら
町はずれの港へと向かう

途中コンビニで
おにぎりとから揚げを買い

港の端の防波堤へと向かった

「ふ~。お疲れさま!
 大丈夫だった?」

「私は全然大丈夫!
 だって後ろに乗ってるだけ
 だもん!
 
 先輩の方こそお疲れ様だよ!」

「ん?俺も全然大丈夫!
 もう楽しくて楽しくて!」

なんかこういう事言うと
なんとなくだけど
違うかもしれないけど
彼女が嬉しそうにするから
わざと言う様になってきた・・・

「うん!楽しい?
 楽しいね!」

ほら?
嬉しそう?じゃない?

・・・違うかな?

「いいとこだね!
 先輩。こんなとこ
 知ってたの?」

「ううん。知らないよ。
 なんとなくこっちかな~って
 感じで来たら、ここに来た。」

はい。嘘です!!

「そうなんだ!
 じゃあ、二人だけの秘密だね!

 先輩。皆に教えちゃだめだよ?
 分かった?!」

「はいはい。誰にも言わないよ!」

・・・・・。
・・・・・。
嬉し過ぎ!!!


こんなに幸せでいいのか?
夢か?夢なのか?
夢じゃないよね?
ね?ね?
(だから誰に言ってんの?)