「目を覚まされたようですね……安心しました。周さん、良かったですね」

「お前か……」

「全てお話致します。その顔は事実を知りたがっている顔ですから」





「エイリさん、お願いです。もし貴方が救世ならば一緒に救世の言葉を唱えて下さい。

破滅の言葉はきっと体力を相当使う物です。救世の言葉も恐らくは……」


慈の傍でしゃがみ込む志那は、エイリに向かってそう言った。

エイリはまた寂しそうな表情をした。その表情を見た志那は1つの問い掛けをした。


「貴方は、どちらの力をお持ちなのでしょうか…?」


地響きが続く中、エイリはその問い掛けに答える事が出来なかった。

続けて志那はまた問い掛ける。