「運が悪かったな」

「そうですね……まさか看板が落ちて来るなんて思いませんでした」

「今度は何事もなく過ごしたい物だな」

「……? それって……?」


蒼一は言った。“また暇が出来たら今日のリベンジをしような”と。





同日夕方、破滅の力を持つ坂見慈は使いの人間である秋村周と共にある場所に来ていた。


「研究所とやらは大騒ぎしすぎだろ……」

「風邪をあまく見ないでね? こじらせると大変なんだから」

「こんな事、俺は頼んでいない……」


どうやら慈は風邪をひいてしまったらしく、診察にと研究所と提携している病院に来ていた。

症状はまだ軽い方だったからなのか、慈は行く事をずっと拒んでいた。

しかし研究所の命令と言う事もあり渋々来たと言う訳だ。と、そんな時だった。


「て、停電!?」