どうでも良いが、余計なお世話だ。それに世界の終わりは当分来ない。

俺が要らないって思えばそこでお終いの世界。世界の終わりに自分を捧げるなんて不可能な話。

少なくとも俺がこの世界にいる限りは。ドラマは好きじゃない。こう言った嘘を告げる事が出来るから。


「安心しろ、俺がいる限りは世界は終わらない。本当、演技とは言え平気で嘘が言えるものだよな」

「もしって言っていたのが聞えなかった?だから嘘じゃない。分かった?」


適当にあしらった。それにしても、心を託すと言うのは本当に信頼していなければ出来ない。

だからそれは素直に凄いと思う事にしよう。だけど、だ。

俺が世界を終わらせたら、その恋人達は俺を恨むだろう。世界が滅ぶ中で、俺は最後に全員から憎まれる。

よく考えてみれば世界を壊す事は1つの大罪に近い気がする。それが出来る自分が少し怖くなった。


“大丈夫、皆が君を恨んでも……君を受け入れる人はいる。きっとね”