病院の中で特に何もする事はありません。なので新鮮な空気を吸いたくて中庭へと出ました。

中庭に出てみれば当たり前の事かもしれないですが、色々な方々がいらっしゃいました。

看護士の方と共に楽しそうに散歩をしている車椅子のおじいさん、

今ではもう珍しいのでしょう、紙飛行機を作って飛ばし合う小さな子供達もいました。

皆さん本当に病気や怪我で入院をされている方だとは、とても思えませんでした。

周りの人々は私のような者がいれば病院なんて作らないでも済むと言います。

それはいけません。私だって人間の部分はあります。力を使えばそれだけ疲れます。

だから私は治癒を専門とする機械ではありません。病気や怪我の治療を手助けするのが病院です。

私を使うのはあくまで最終手段だと思って欲しいです。