「それはきっと神様からの贈り物なのですよ。だからその命を無駄にはしないで下さい。罰が当たります」


と。無意識の内にやっていたので分かりませんでしたが、どうやら私は蒼一さんの病までもを治したようです。

この事には私自身も驚きました。蘇生だけ行ったつもりでしたから。


「志那、あの手紙の事は忘れてくれ」

「え?」


そう言う蒼一さんの顔はとても赤かったです。こうなるだなんて思ってもいなかったからでしょう。

忘れてくれと言われましても、私には忘れる事は難しいようです。

答える事が少し嫌でしたのではぐらかすように話を変えました。


「2つお答え下さい。貴方のしたかった事はなんだったのでしょう?そしてもう1つ、神様を信じますか?」

「それは……って、どうでもいいだろ!?後、神様だっけ?それは今は信じるよ。

前はこんな運命を作った神様なんて信じなかった。だけど生き返ってから信じてみようと思った。

本当に奇跡だよな……」

「やはり答えてはくれませんか……仕方ありません。諦めましょう」