「だいたい何よ、
  白馬の王子様って」




 「金髪で瞳がブルーで
  白い服を着た
  すっごい優しい紳士!」




 「…聞いたあたしが
  ばかだった。」




 そう言って
 あきらかに呆れてた






 「白馬の王子様ぁ…」




 「いるわけねーじゃん
  んなの」




 「なにを?!」




 「瞳がブルーで金髪だぁ?
  少なくとも
  日本にはいねーな」




 今しゃべってたのが
 後ろの席の
 山下 海。
 あたしの幼なじみ





 「だよねー」




 「奈美ぃ…」







 「はーい、席つけよー」




 チャイムが鳴って
 先生が入ってきた





 「なんで、王子様は
  いないの?」



 海はあっさりと
 
 
 
 「ん?
  ここは日本だからっ」
 
 
 
 と、満面の笑みで答えた。