山下君の真剣な瞳。

あたしを真っすぐと見つめる。

「あ……」

な…何か言わなきゃ。

なのに言葉がつまる。


そんな、あたしを察したのか


「答えは、焦らなくていいから」

顔をあげると

「川崎さんの気持ちがはっきりするまで待つから。
ただ」


フワッと抱き寄せられた。

「今だけこうさせて」

かすかに震えてる。
気持ちを言うのにどれだけ勇気がいっただろう。

山下君は、ずっとあたしを見ててくれたんだ。

山下君の腕の中は、あたたかい。
それと甘いミルクティーの香りがする。
すごく落ち着く。

安心してあたしは山下君に体を預けた。

今だけ……

ちゃんと答えを見つけるから。


この胸に甘えさせて下さい。