「山下君……これ」

「えっ」

あたしが差し出した箱を見て、ボッーとしている。


「あの……チョコ。
色々お世話になっているし、迷惑じゃなければ」

あたしの言葉になるほど、と納得してチョコを受け取る。

「ありがとう」
いつもの笑顔で答えてくれる。

「いいえ」
あたしが笑い返すと

「もう隠しきれそうにないや」