――ガチャッ・・・


瑠美さんが入ってきた。


「お疲れさまです。・・・」


「お疲れ様。」


やっぱり何だかいつもと違う瑠美さん。

ううん、ちゃんと話さなきゃ。


「あの瑠美さっ・・・・


「まさかねぇ・・・彼女なんて嘘よね?」


私の言葉より先に瑠美さんが口を開く。
何か・・・口調が・・・


「え・・・」


「あの人、孝幸さん。明らかにあなたよりかなり年上じゃない?彼女なんて、ただの冗談でしょ?」


「・・・本当です。孝幸は私の彼です。
瑠美さん、分からなかったとは言え、応援するなんて言って、ごめんなさい。あの、ちゃんと話したいんです・・・」


「……っけないで……」


「え?」


「ふざけないでよ!私は、そんなの認めない。」


「瑠美さ・・・


「奪ってみせる。
あなたからあの人を奪って…私のものにしてみせるわ。」


瑠美さんは悪魔のような口調で、私にそう吐き捨てるように言うと、更衣室を出ていった・・・・・・……



あれが、瑠美さん?

あのニコニコして優しいお姉さんみたいだった瑠美さんが・・・



私、瑠美さんを傷つけてしまったのかなぁ…。



これから、どうなっちゃうんだろ…。



ねぇ…孝幸?


どうして、人を好きになると自分が変わっちゃうのかな…?


天使のような優しい自分にもなれるし、

悪魔のような残酷な自分にもなる。



今の私は、孝幸を好きで、


天使のような優しい自分に


なってるかな・・・?