「いらっしゃいませぇ~☆☆」



明らかに声のトーンが上がった店員さんに気づき、私はチラッと入り口の方をみた。

すると、入ってきたのは...



「お兄…ちゃん?」



シワ加工のあるYシャツに黒のスキニーパンツといういつもの格好で...

店員さんの視線を集めている。

お兄ちゃんかっこいいからなぁ…。



「あ、照さんだ!照さ~ん」



ちなもお兄ちゃんに気づいて、手を振る。すると、お兄ちゃんも私達に気づいて歩いてきた。



「お兄ちゃんもケーキ買いにきたの?」


「まぁね、瞳の好きなフルーツタルト買いに☆」


「ごめ~んお兄ちゃん!今フルーツタルト食べちゃったぁ~☆」



私が手を合わせて、謝ると



「え~、せっかくワンホールを2人で分けて食べようと思ってたんだけどなぁ…」



そういってしょぼーんとしちゃったお兄ちゃん。。


なので急いで私は、



「あ、ニューヨークチーズケーキが食べたいな!ね?お兄ちゃんも好きでしょ?」



そう言うと、私に顔を近づけて、もうこれでもかってほどキラキラスマイルで、



「んじゃあ、ニューヨークチーズケーキ買って帰る♪今夜一緒に食べよーなぁ~♪」



嬉しそうに。。

お兄ちゃん、そのキラキラスマイル。

周りの女性のお客さん…いや、男子高校生まで、とろけちゃってるよ。。