タケさんパパ………タケさんそっくり。
髪型は坊主で、メガネナシのタケさんって感じ。
そして、私達2人と対面でタケさんのパパママが座った。
な、何言われるんだろ…。。
「とりあえず、俺の彼女です。」
「お父さん、お母さん、初めまして。
石川ちなつです。健さんとお付き合いさせていただいてます。」
ここはきっちり、挨拶しておかないと駄目だよね。
お辞儀して顔をあげた瞬間、
「まぁ~~~、しっかりした綺麗な子だねぇ~!健にはもったいないわ。」
と、タケさんママ。
「いやぁ~、こんな綺麗な子を捕まえて健のヤツも隅におけないなぁっ!」
と、タケさんパパ。
「だろ~?ちな可愛いだろ~♪」
何か、そんなに褒められると恥ずかしいよ。
でも、とりあえず気に入ってもらえたかなぁ?
そしてその後、夕ご飯をご馳走になることになって、色々な話を聞きながら、楽しく食事をしていると・・・・
またもや、ドタドタドタドタッ………
今度は玄関あたりから・・・・
「健が、彼女連れてきたってホント!?」
これまた、長身のモデル並みのスタイルと顔の女性、勢いよく登場!!
「よお!姉貴」
お、お姉様!?
き、綺麗すぎる。。。
話してみると・・・何だか私と気が合いそうな人。
「んで、健。どうやってこんな可愛い子と知り合ったのよ?」
「んあ?・・・孝幸の彼女の友達って事で。」
「あ~孝幸くん元気?へぇ~、彼女の友達かぁ。ちなつちゃん、こいつどう思った?」
「第一印象ってやつですか?一言で言えば、この人ホントに年上?って感じでした。」
はっきり言ったら、タケさんが嘆いてた。だって本当だもん。
「だよね~、健ってガキっぽいもんね~、てか、ちなつちゃんはいくつ?」
お姉様がそう言うと、パパママもこっちをみた。
そうだ。。年を言ってなかった…。
というか、赤ちゃんの事もまだ伝えてない。
「えっと…、18です。」
『『『……………18?……………』』』
ですよね~?年が離れまくってますもんねぇ~?
「ちなは、俺と一緒の柳高を卒業したばっかなんだぜ~。。」
タケさん…………のん気すぎる。
「あ、あと今日、話があってきたんだった。・・・ちなと俺の赤ちゃんが出来ましたぁ~♪♪」
タケさん………今の状況で報告しなくても………。とことん、能天気だ……。
「今、3ヶ月なんだ♪なっ、ちな?」
「ちなつちゃん・・・本当?」
お母様が真顔で問う。。。
「はい・・・。。本当で・・・
「初孫だぁぁぁぁ~~~~♪♪」
「うぅ…(泣)健の子どもが見れるなんて…諦めてたのに…お母さん嬉しい…。」
「ちょっと健!全くあんたは!9歳も年下の女子高生に手出してたの!?それも赤ちゃんまで………はぁ。。ごめんね?ちなつちゃん、こんな男に将来ダメにされて。。」
み、皆さん?
そんなに驚かれないのですか?
まっいっか!喜んで貰えて…。
「確かに、大学生活を送れなかったのはちょっと残念ですけど、これからはタケさんと一緒にこの子を育てていくのが、楽しみです!」
「ちなぁ~♪♪」
という訳で、タケさんファミリーへの報告もいい感じに終わりました。。
「子どもが出来ただぁ…………?」
「おと、お父様っ!!誠に申し訳ございません!大切なちなつさんの将来を棒にふるような事になってしまいまして。でも、ちなつさんとお腹にいる子どもは、しっかりと僕が守って幸せにしていきたいと思っておりますゆえ、どうかお許しをぉぉ~~~!!」
あの、笑ってもいいですか?
これって、コント?タケさんの1人コント?
「プッ………タケさん、顔あげなよ。」
土下座したタケさんが顔をあげて、鳩が豆鉄砲をくらったような顔に………
そりゃそうだよね。。殴られる覚悟できたのに、私達の両親ときたら、ニコニコ、ニヤニヤ…。
「プッ…、健くん殴られると思った?」
「あらぁ~、こんなに早く娘の子どもが見れるなんて思ってもみなかったわぁ」
「あの…、怒らないんですか?」
拍子抜けしたタケさん。。
「何いってんの?おめでたい事だ!
嬉しいに決まってるだろ~!わしらは、ちなつが幸せなら何も言うことはない!」
「お父様ぁぁ~!!(泣)」
てなわけで、私の両親への報告ももめ事もなく、すんなりと終わったのでした。
そして、今にいたるのでした。。。
「あっ、ちな!そんな重いもの持っちゃダメだって!ここ、座ってて!」
「これくらい大丈夫なのに・・・」
ますます、心配性がupしたタケさん。
~*ちなつsideおわり*~
「ちなつ幸せそうだね。」
お腹を支えているちなを見て、思わずぽつり。。
だって、想像もつかなかった。あのイケメンハンターのちなが、ちゃんと彼氏なんか作らなかったちなが、妊婦さんだよ?今でも、びっくりだよ。。
でも、タケさんとラブラブだし、これから生まれてくる2人の赤ちゃんと3人の未来を想像すると、いいなぁ…って思っちゃったり…?
まぁ、私は孝幸と今が幸せでいっぱいだから嬉しいんだけどね?
幸せって、人それぞれだもんね。
「ちょっと②、大学でいい男いる??」
「ちなぁ…、いい男ならここに…
「若いイケメンがいい。」
「にゃゃぁあ~~~(泣)!!」
「もう!嘘だってば!」
「ホント?…俺ってまだイケる?」
「…………………うん。。」
「ちな、今の間はなにぃ~??(泣)」
うん・・・人それぞれだよね。。
幸せな時に限って、どうしてこう、
突然、邪魔されるんだろう。
――――――
―――
大学の敷地内のカフェにて………
「え~、うそぉ~!瞳と角くんって付き合ってるんじゃないの~??」
「やめてよぉー!大チャンは幼なじみ!
やだよ、大チャンが彼氏とか。。」
「何で~、いいじゃん角くん。私てきに結構タイプだなぁ~。」
私の前で、アイスティーの氷をガリガリしながらそんな事を言ってる女の子、
高岡 成実(タカオカ ナルミ)。
大学に入ってから学部が同じで仲良くなったんだ。
サバサバしてて何だかちなに似てる。。
「瞳には、大輝くんよりカッコ良くて、優しい彼氏さんがいるんだよ。」
真子~♪良いことゆ~♪
大チャンなんか、孝幸の足元にも及ばないってば!
「真子チャン、ひどぉ~。。」
「うわっ、大輝くん!ごめん~。。」
「だって、ホントの事じゃん。それとも大チャン、孝幸に勝てるの?」
「へぇへぇ、孝兄に勝てるとこなんて俺にはねぇよ。」
「ねぇ②、瞳の彼氏さんってそんなにカッコイイ人なの?見てみたーい!」
「また、紹介するね。」
「約束だよ~?」
「うん♪」
「真子の彼氏さんもだよ~♪」
「う、うん。」
まさか、あんな紹介になるなんて、
思いもしなかった・・・・。
その後、4人で遊ぼうって事になった。
まずカラオケから始まり、一緒にご飯を食べようって事で歩いてる時だった…
「あれ?瞳?」
後ろから誰かに声を掛けられた。
振りかえると・・・・
「………!?……さ、朔夜くんっ。。」
あの私と孝幸の仲を引き裂こうとした、
河野内 朔夜くん………。
「久しぶりじゃん。」
「う、うん…」
「てか、そんなに警戒しないでよ~。
何もしないって~。あの時の事は悪いと思ってて、俺…どーかしてたからさ。」
本当?
あの日、孝幸の家に入ってきて私達を襲うように指示した、あの朔夜くんが…
私が黙っていると、大チャンが…
「お前か、瞳にちょっかい出してたっていう奴は。もうやめとけ、孝兄には何したって勝てねーから。」
「…別に瞳の事はあきらめたって。
んじゃあな、俺忙しいから。」
そう言った朔夜くんは、私の横を通り過ぎていった。
・・・・ッ・・・。。
今、横を通り過ぎる時、朔夜くんが…
『ラブラブの彼氏さんに………
よろしく言っといて…………。』
そう呟いた。
ただのその一言が、何故か私の中で引っかかった。
朔夜くん、私達の事認めてくれたのかなぁ…?
まさか、また何か企んでるんじゃ……
ううん。ただ偶然会っただけだし、きっと孝幸には叶わないって分かってくれたと思う…。
第一、麻里絵ちゃんが朔夜くんを婚約者って認めて……、どうなってるのかな。
それにしても、多分何もないだろうな。
「誰だったの?瞳の知り合い?結構カッコ良くなかった?」
何も知らない成美が、聞いてきた。
私はあんまり会いたくなかった人だったし、いい思い出がない。だから、
「ちょっとね。さっ、ご飯食べよ~。
あ、パスタがいいね~♪」
軽く受け流しておいた…そのついでに、あまり気にしない事にした。
その後は、楽しい時間を過ごした。
だけど、まさかまた、朔夜くんと関わることになるなんて、思いもしなかった。
「河野内 朔夜に会った?」
「うん…。偶然、駅前で。あの時の事は悪いと思ってるって…謝られたの。あと……孝幸によろしくって。」
その夜、孝幸のところに行って朔夜くんと会った事を話した。
すると孝幸は、ベランダの方に出た……
私もその後についていく……。。
孝幸は手すりにもたれ掛かりながら、煙草に火をつけ、横の私を引き寄せて、
「・・・もし何か言ってきても、相手にしなくていいからな。それと、何かされそうになっても、俺が必ず、助けに行ってやるから……。心配するな。」
「・・・うん。。孝幸を信じてる。」
「何があっても、絶対に守ってやるからな…瞳。」
孝幸の言葉は、すごく安心できる。
何かあっても、どこにいても、孝幸は必ず私のもとに来てくれる気がする…。
「・・・うん。。・・・孝幸?」
私が孝幸を安心させられる方法は・・・
「ん?」
それは、
「・・・好きだよ。。」
変わらない愛の言葉を告げる事・・・
そして、
「…当たり前。でも俺は…
「・・・愛してる。。。」
「フッ・・・・んっ」
溢れるくらいの愛たっぷりのキス……。
私達は、何があっても大丈夫だよね?
孝幸は、私の最強の………恋人だから。