いつも通りの朝


しかし数日前から
こんなに朝がくるのを待ち望むのは初めてだった


今日も森を歩く
あの川に向かって


(まだ…来ていないのか)


サキは木の下に腰を下ろして川のせせらぎを聞いていた


(ガサッ)


(ん?)


振り向くと
長い前髪で良く見えないが


確かに優しく微笑んでいる達哉がいた


「おはよ。」


‘おは よう’


「来てくれて嬉しいよ」


ニコッと笑って達哉はサキの横に座った