美菜はどうやって部屋に帰ったか覚えていないが


いつの間にか部屋の隅にある水槽の前にいた


水槽の中には
誕生日に神龍会の人にもらった
竜の落とし子がいた

名前はカイマ
別名海馬と呼ぶから名前にした


「カイマ…お前は良いね。自由で…」


それから美菜は日ごとに変わった


前より無言になり、顔色も悪く、目も虚ろになっていた


学校以外は外出せずに部屋に閉じこもってしまう


そばにいた悠生も心配するほどだった