「龍矢気持ち悪〜」
「何だよ、せっかく助けてやったのに」
「キモいな」
侑士……もしかして逃げてた?確かに逃げたくなるくらい気持ち悪かったし。
「オレ自身がキモいみたいになってんじゃん!」
「え?違うの?侑士」
「さぁ?どうなんだ?龍矢」
「オレが聞きてぇよ!」
さっきまで放課後のあの静かな空気に感化されてテンション低かったけど……二人といると楽しい。

「それより…小田先生どんな反応したんだろう?」
「やばいな」
「ぜってぇヤベーよ。な、何ですかー?って言ってたし」
小田先生の反応の仕方を想像して、三人で笑う。龍矢の真似も面白い。

「それより、早く行こうよ」
小田先生に見付かったら厄介だし。三人揃ってるから尚更。
「そうだな。どこ行く?」
いつものように三人並んで歩き出す。

「もう四時じゃん!遊べねぇな」
「え?龍矢って門限有るの?」
「有るわけないだろーが。」
「女の子が夜道を歩くのは危険ですからね。早めに帰りましょうか?」
「うわー侑士、紳士だー」
「姫を護るナイトか!でも……吏遠は姫って柄じゃねぇよな。姫はもっと…」
姫はどういうものか。っていう、龍矢的考えを語り出した。

こいつ…腹立つ。確かにあたしは姫ってキャラじゃないけどね。