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「…改めて訊くけど…サンは、ロジーなんだよね?」


小さな丘に、そよ風が優しく流れる。


頬にかかった髪を退かすと、驚くサンの表情が目に入った。


…かと思えば。


「~あははははっ!」


急にお腹を抱えて笑い出すから、ムッとしてサンを睨む。


「何で笑うの?」


「…はー、ごめん。疑い深いなぁと思って」


「~だって、どれが本当のあなたなのかわからないんだもん」


優しかったり、かと思えば冷たくなったり。


ころころと変わる表情は、まるで自分自身を誤魔化してるように思える。



口を尖らせてそう言った私に、サンは困ったように笑った。


「まぁ、そうだよな。俺にもどれが本当の自分なのか…よく分からないから」


頭を掻くと、綺麗な赤髪が揺れる。


その姿をじっと見つめる私に、サンは「んー」と唸ってから、少しずつ話し始めた。