雪はもう先ほどまでの勢いはなく、 たまに思い出したようにちらちらと暗闇の中を舞っている。 ザッザッ・・・響く足音。 そして、俺は、奇跡を見た。 ツリーの下に舞い降りた天使。 あの日の陽菜の姿が今、ここに重なる。 「陽菜・・・」 息を呑んだその先に、彼女がいたんだ。