観覧車が地面に着いてすぐに、俺は陽菜を抱えたまま飛び降りた。



「医務室は!?」



係の人が驚きながらも案内をしてくれるその時間さえもったいなくて、



「早く!」


と急かしながら俺は彼女を抱きしめたまま走り出す。



時々もれる陽菜の苦しそうな息に俺は逆に安心をして、医務室へと急いだ。




嫌だ。

嫌だ。



2年前の感覚が俺の体を襲う。



あんなのはもう嫌だ。



陽菜・・・。