それでも俺は毎日病室に向かう。
俺が陽菜の近くにいないとおかしくなりそうだったから。
仕事は・・・
していない。
紺野とも、あれ以来話してはいない。
だけど、ある日、
「ちょっといいか?」
カズマに声をかけられ、連れられてきたのはいつもの面会室で。
カズマと舞と俺。
「陽斗・・・お前紺野にやめたい、って言ったそうだな?」
あぁ。確かに2,3日前俺は紺野に電話でそう伝えた。
仕事をやめて、ずっと陽菜のそばにいるんだ。
彼女の中にはそんなこともちろん消えてるけど、
俺の中に、俺たちの中に、
伝えられなかった約束。
「ずっとそばにいるよ・・・」
それを俺は守るんだ。