「haru・・・」 病室の扉が開いて、顔を出したのは紺野だった。 「紺野・・・」 「陽菜ちゃん、まだ起きないのか・・・」 「・・・・・・」 「こんな時に、なんだけど、ちょっといいか?」 行ってくるよ、陽菜。 またすぐ来るからな。 俺は、少しだけぎゅっと手を強く握ってから、その手を離し病室を出た。