ようやく動き始めたタクシーが病院の前に着くと、 転びそうになりながら走るんだ。 足が、もつれる。 息が切れる。 陽菜・・・っ! どこだよ! って思う気持ちと、 こんなとこにいるはずないのにな、 っていう気持ちと。 だけど・・・集中治療室の前にいるカズマを見た瞬間 俺の期待はがらがらと崩れ去った。 「カズマ・・・」