「haru!」



紺野が俺の肩を掴んだ。


「haru!聞いてんのか?!」

「変なこと言うなよっ!紺野!」




鍵盤を叩きつける俺の腕が変な不協和音をスタジオに響かせた。


・・・・・・




「・・・・・・haru、すぐに病院に行け」


動きを止める俺に紺野は今度は少し落ち着いて言った。


「会見、するんだよ。あいつとずっとそばにいるって、俺・・・今日・・・」



「haru、すぐに行け。後は俺に任せとけ」




紺野。



紺野・・・。



いつも・・・ありがとう・・・





俺は、扉を開けて外へ飛び出したんだ。